初出「コミックスコラ」5号(1986年4月)(短編集「退屈が大好き」河出書房新社1987.05.30収録)1986年、十年前に15歳だった「元少年」は、会社帰りにスーツを着たままレコード屋に寄る。周囲の若者から注がれる冷たい視線。レコードを買ったら最初のガールフレンドに会いたくなった。「いいわよ。ぜひ来て」と彼女は言う。十年前刈り上げだった彼女も、髪が長くなってすっかり女らしくなった。よく手入れがされていて、いい匂いがする。「ちゃんと最初にキスするようになったのね。あの頃は、すぐパンツに手をつっこんで脱がせて入れたがってたわ。」「それがパンクでノー・フューチャーだと思ってたんだ」…そして下手くそなワルツを踊った…。感傷だな。この感傷が結構好きだけどな。(1999.06.24新規追加・2004.07.27改訂)…と書いたら、感傷だけでこの作品を片づけてしまうのは浅薄であるとのお叱りを受けました。確かに池田さんのこの読解の方が素敵です。(19991230追記)★落ちる犬★bbiw V